ランボルギーニ「ウルス」が中国の自動車メーカーからほぼ完コピで発売されました。なぜ、このようなことになるのでしょうか?
裁判にはならないのでしょうか?中国のコピー産業に対する闇に迫ってみたいと思います。
コピーされたのはランボルギーニのウルス(SUV)
今回コピーされたのは、ランボルギーニのウルスという車。ランボルギーニとはイタリアにある自動車メーカーで男なら誰もが憧れるスポーツカーメーカーです。
ドアが開閉時に跳ね上がる「カウンタック」「ディアブロ」は有名です。
その中で2017年販売された「ウルス」は、スーパーカーの性能をそのまま受け継いだSUVとして注目を集めている車です。新車価格はなんと2,700万~3,000万という高級車。
一方のHansu Auto社が発売した「C 60 Hysou」は、姿形は「ウルス」そっくりですが、約170万くらいで買えます。
それでは、外観がどれくらい違うのか見てみましょう
まずは、本物のランボルギーニ「ウルス」の正面
正規品
続いて中国のC 60 Hysou
コピー車
ライトの形やエンブレムの位置などは若干違うものの、二つを見比べない限りは偽物か本物か分かりません。
続いて車のリア部分を見てみよう。
本物のランボルギーニ「ウルス」のリア部分
正規品
続いて中国のC 60 Hysou
コピー車
二つの車を比べると、一見同じ車にしか見にしか見えません。しかし、2つの車の価格は10倍以上の価格差があります。
驚くことに、このC 60 Hysou(コピー車)は中国国内にある重慶の自動車ショーで堂々と発表されています。
あろうことか、中国の新聞は車がランボルギーニ「ウルス」に酷似していることを認めた上で、
「ウルス」が買えない人のニーズを満たすことができると肯定的な報道をしています。
さらに、重慶自動車ショーに来た外国のメディア関係者は、このような大きい自動車ショーでコピー車を堂々と発表したこと自体に相当ショックを受けたとも伝えています。
ここまでくると、あきれるしかありません。恥ずかしくないんでしょうかね?
中国のコピー車に対して裁判沙汰にならないのか?
中国で裁判を起こしても、外国の企業は中国では訴訟に勝てません。
私が思うには、中国当局は自国の企業や利益を第一に考える傾向にあります。
例えば、アイフォンの革製品商標登録では、中国の企業が先に商標登録をしてしまったため、
あの世界的な企業のアップルでさえ裁判を起こしても、アイフォンの革製品に関しての商標登録の奪還はできませんでした。
誰がどう見てもおかしいと思うのですが、それがまかり通ってしまうのが中国という国です。
さらに悪質!ディーラーがエンブレム付け替えキットをセット販売
コピー車のエンブレム部分は、中国メーカーのエンブレムが付いています。中国で車を買うと、
エンブレム部分だけを付け替えるキットをセットで販売してくれます。
ということは、トヨタのエンブレムが付いている車をBMWのエンブレムに付け替えるということができるということです。
まあ、エンブレムを変えたところで、分かる人には分かってしまうのであんまり意味のないことだと思います。
皆さんも、いくら安いからといってコピー商品を買うのはやめましょうね。
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