ケトジェニックダイエットとか「ケトン体」っという言葉を良く耳にするけど、詳しく説明できる人はどれくらいいるでしょう。
ケトン体とはどのような状態の事をいって、ケトジェニックダイエットではどんなダイエットをするのか疑問に思った事はありませんか?
今回の記事では小学生でも分かる、ケトン体とは何なのか、ケトン体ダイエット時に摂取する食材や食事法を簡単に紹介します。
・小学生でも分かるケトン体とは
・糖新生とは
・ケトン体を出す食材・食事
・ケトジェニックダイエット中食べてはダメな食材
・ケトジェニックダイエットのメリット・デメリット
・ケトジェニックダイエットをやった人の意見【まとめ】
ケトン体って何?みんなが疑問に思うケトン体とは
ケトン体とは、糖質の代わりになる、体を動かすためのエネルギー源です。
体のエネルギー(体を動かすガソリン)は、お米や根菜類などに含まれる糖分(砂糖なども含む)から作られています。
ですが、糖分を取らないでいると体は脂肪を燃やし、糖質の代わりとなるエネルギーを作りだそうとするのです。
まさに、糖質の変わりになるエネルギー源こそがケトン体。
脂肪を分解してケトン体を発生させるエネルギー代謝をケトン体回路と呼びます。
余計な脂肪を落としてくれるため、男女ともに人気のダイエット法で、ケトジェニックダイエットとも呼ばれるものです。
人間の身体は、「糖新生」という体内で糖質をエネルギーとして利用する代謝を行うことで生活をしています。
ケトン体とは、糖質からのエネルギーを作れなくなった時に、脂肪を分解しケトン体を発生させ、エネルギーとして利用することです。
糖新生とは
糖新生とは、糖質以外の脂質やたんぱく質からエネルギー(グルコース)を生み出す生産ラインの事を言います。
糖新生が行われる場所は、肝臓や腎臓がメインとなり、
・タンパク質からアミノ酸
・脂質からはグリセロール
・筋肉から乳酸
上記の材料を使って体に重要なエネルギー(グルコース)を作り出すのです。
通常は、糖質から体のエネルギーとなるグルコースを作り出します。
ですが、糖質を取らないことで代わりに、タンパク質や脂質を使い糖新生によりグルコースを作りだすと言うことです。
グルコースはエネルギー源(体を元気にする源)の材料!
糖質制限とケトジェニックの違い
糖質制限とケトジェニックダイエットでは『糖の摂取量』に違いがあります。
【糖質制限の特徴】
・糖質を制限する。※糖質を通常より少なくすること。
・タンパク質を多く摂取する。
・脂質は通常通り摂取
【ケトジェニック】
・糖質を取らない。
・脂質を多く摂取する。
・タンパク質は通常通り摂取。
糖質制限とは、低糖質な食事にすることで体内に貯められる脂肪の量を減らしてダイエットを行います。
ケトジェニックダイエットは、極力糖質を取らないことで脂肪を「ケトン体」に変換してダイエットする方法です。
このケトン体とは、上記でも何度か説明しましたが、糖質量が少ない(あるいは「ゼロ」)方がケトン体が多く体から作られるのです。
糖を少し抑えたくらいの糖質制限なら長い間続けても体に悪影響をおよぼずことは少ないでしょう。
ですが、「ケトジェニックダイエットは健康に良くない?体に及ぼす影響は?」でも紹介しているように、長い期間ケトジェニックダイエットを行うのは、体に良くない影響を与える可能性があるのでおすすめできません。
糖質とケトン体の違いは何?
糖質は体の中でグルコースという成分に変わり、肝臓や腎臓・筋肉などの体内に貯蔵されてから12時間前後でなくなります。
なくなった糖質の一部は、インシュリンの作用により、脂肪になり体内に吸収されるのが糖質の特徴です。
それと比べてケトン体とは、脂質とタンパク質が代謝されることで出てきます。
つまり、脂肪を燃やすことで作られるのがケトン体なのです。
▼一緒に見たい関連記事▼
>>ケトン体ダイエットとは?ケトン体ダイエット中の男性用筋トレメニュー
ケトン体ダイエットに適した食事
ケトン体ダイエットを行うときに、積極的にとっていきたい食材と、食べてはいけない食材があります。
ケトン体ダイエットには、より多くのケトン体を産生する必要もあるため、ケトン体の量を増やすような食事も心がけることが重量です。
効率よく質の良いケトン体を発生させるために、おすすめの食材や料理方法、控えるべき食材について紹介していきましょう。
▼一緒に見たい関連記事▼
>>ケトジェニックダイエットのやり方!ゼロから始める食事制限から筋トレメニューまで
ケトジェニックダイエット中に食べる食材
糖質を抑え、脂質が高い物を食すのがケトジェニックダイエットの特徴になります。
・バター・ココナッツミルク・ココナッツオイル・アボカド・キャベツ・ブロッコリー・葉野菜類
・マヨネーズ・肉類(鳥・豚・牛)・卵・ブラックコーヒー
特にココナッツオイルやMCTオイルを意識して摂取すると、ケトン体質が上がるのでおすすめ。
根菜類は他の野菜と比べても多く糖質を含んでいるので、なるべく控えたい食材ではありますが、決して摂取してはいけないものではありません。
無償にイモ類などの根菜類が欲しくなる時は体が足りない糖質を欲している証拠とも言えます。
無理に我慢をするよりも、初めは根菜類などを取り入れながら緩やかに糖質を抜いていくことがいいでしょう。。
ほどほどにしたい食材
注意が必要な食材としては、調味料が挙げられます。
・みりん・調理酒・ケチャップ・ソース・根菜類・・ウォッカ・テキーラ・ウィスキー
糖質が含まれる調味料類は使わないことが一番良いですが、使用する時は量に注意して使うようにしてください。
人参や玉ねぎ、ジャガイモなどの根菜類は、普段の料理でもよくつかわれる食材ですが、糖質が多く含まれています。
全く食べないというのは、料理のレパートリーとしても厳しくなってくるので、できるだけ控え、料理に使うときは量に気を付けて少なめにしておくようにしましょう。
糖質量が増えすぎてしまうと、ケトン体が体から出にくくなり、ダイエットに失敗する原因になります。
NG食品
白米やパン、パスタ、麺類などの炭水化物は、ケトン体ダイエットを行う上で最もNGとされる食材です。
炭水化物には、糖質が多く含まれているため、ケトン体代謝にうまくシフトできなくなってしまいます。
・白米やパン、パスタ、麺類などの炭水化物
・スナック菓子などのお菓子全般
・牛乳やヨーグルトなどの乳製品
・野菜ジュースや人工甘味料入りの飲料
・ビールや日本酒、カクテル
糖質を制限し、NG食品も食べないようにレシピを考えることで、よりケトン体を増やして脂肪を燃焼することができます。
気を付けて欲しいのが、ケトジェニック中にNG食品を過剰に取り過ぎてしまうと、血糖値が一気に上がりインスリンが分泌され、リバウンドの原因を招くので注意しましょう。
ケトジェニック料理
▼ケトジュニック用のしょうが焼きプレート▼
牛肉や豚肉・鶏肉などの肉類は、たんぱく質やビタミンも取れるため、おすすめの食材の1つです。
豚肉の生姜焼きは、自宅でも簡単に作れるおすすめのレシピ。
普段の食事でも食べる人の多いレシピでもあるので、ケトン体ダイエットのためにと気負うことなく、楽しく食べられて良いでしょう。
肉類以外にも、魚介類も全般食べても問題ありません。
>>詳しくはこちら
▼筋トレ飯・鮭とブロッコリーの長芋焼き▼
特にサーモン・鯛・ます・まぐろはケトン体ダイエットでも推奨されている食材であり、馴染み深い食材なので、料理もしやすいです。
オーブン料理は簡単で手軽にできることがポイント。
簡単に作れて、おいしくケトン体ダイエットができておすすめのレシピです。
野菜を摂るときは、葉野菜をしっかりと食べることをおすすめ。
肉や魚と同じか、それ以上の量を毎日食べられれば理想的でしょう。
>>詳しくはこちら
▼ココナッツオイル・ホウレンソウでお腹いっぱい▼
このレシピは、大豆(高野豆腐)も食べられておすすめです。
大豆食品もたんぱく質が取れるため、ケトン体ダイエットには良いとされています。
また、このレシピで使用しているココナッツオイルは、良質なケトン体を増やすことができ、積極的に食べてほしい食材の1つです。
ココナッツオイルに含まれている、中鎖脂肪酸という物質は、すぐにケトン体に変換されるため、体内のケトン体量を効率よく増やしてくれます。
幅広い料理に使える油なので、積極的に使用していくと良いでしょう。
>>詳しくはこちら
ケトン体ダイエットのメリット・デメリット
記事の初めの方でもお伝えしたことですが、ケトン体とは糖質の代わりに作られるエネルギー源の1つ。
『痩せたい』という気持ちから男女ともに人気なのが、体からケトン体を作り出すダイエット法(ケトジェニックダイエット)です。
ですが、このケトジェニックダイエットは賛否両論に「体に良い!悪い!」と意見が分かれています。
詳しく知りたい方は「ケトジェニックダイエットは健康に良くない?体に及ぼす影響は?」で紹介しているのでチェックして下さい。
▼一緒に見たい関連記事▼
>>ケトン体ダイエットとは?ケトン体ダイエット中の男性用筋トレメニュー
>>ココナッツオイルって体にいいの悪いの?結局どっち!?肌への効果的な使い方は?
ケトジェニックダイエットのメリット
短期間で減量(ダイエット)が可能
ケトン体を使ったエネルギー代謝にシフトすると、脂肪が燃焼されるため、短期間で体重を落とすことができます。
短い期間でのダイエットはストレスにもなりにくく、日に日に体重が落ちることでモチベーションも保ちやすいのは、ケトン体ダイエットのメリットと言えるでしょう。
食事後眠くなりにくい
血糖値の変動する幅が少なくなるため、食事後に眠くなりにくくなります。
食後に眠くなるのは、急激に上がった血糖値を正常に戻そうと、インスリンを大量に分泌して血糖値を下げるためです。
糖質を制限することで、血糖値が一定に保たれ、インスリンを分泌する必要がなくなるため、食後でも眠くなりません。
集中力が上がりやすい(場合によっては下がることも)
ケトン体ダイエットにより、脂肪をどんどん燃焼してエネルギーに変えるため、頭がすっきりして集中力が上がりやすくなります。
ただし、ケトン体ダイエットが体質に合わない場合や身体が適応するまでは、集中力が下がってしまうこともあるので、注意が必要です。
糖尿病予防
糖質量を制限することで、体内の血糖値の変動が少なくなり、糖尿病の予防にもつながります。
血糖値の変動が少なければ、インスリンを大量に分泌する必要がなくなるので、すい臓に大きな負担がかからなくなるためです。
ケトジェニックダイエットのデメリット
糖新生が起り、筋肉を分解してエネルギーに変えてしまう
ケトン体を利用してエネルギーを作るために、脂肪の前に筋肉を分解します。
筋肉を分解してケトン体を作り、エネルギーに変換するため、筋肉の量が減ってしまうのです。
筋肉を増やしたい、強くしたいという人には、ケトジェニックダイエット中は筋肉を増量するのではなく維持する目的で筋トレ鵜を行いましょう。
リバウンドしやすい
ケトジェニックダイエットが終了した際に、制限した糖質を一気に取ってしまうと、脂肪が再度ついてしまいリバウンドを起こしやすくなります。
糖質を摂ることで、糖質からエネルギーを作る身体に戻ってしまい、エネルギーを蓄えるために脂肪が蓄積されるのです。
せっかく体がケトン体体質になっているので、糖質の摂り過ぎには十分に注意し、リバウンドしないように注意しましょう。
筋肉が太くならず、筋出力が落ちやすい
筋肉を分解することでケトン体を作り出し、エネルギーに変えてしまうため、いくら筋トレをしても筋肉が太くなりにくくなります。
筋肉が太くならないことで、筋出力も落ちてしまい、力を出しにくくなってしまうでしょう。
食費がかかる
肉や魚などのたんぱく質中心の食事は、食費がかさみやすくなります。
ケトン体量を増やすためにおすすめされている、ココナッツオイルなどの補助的な食品も、高値なものが多いため、さらに食費がかさむ原因となってしまうでしょう。
ケトジェニックダイエットをやった感想
ケトジェニックダイエットは体重を落とすのに最適な方法です。
ただ、注意してほしいのは、普段から多くの糖質を摂取していた人は、起床時に起こる倦怠感と集中力低下が起りやすいということ。
それ以外にも、運動時に力が入らない、立ち眩みなどがあります。(個人差あり)
ケトジェニックダイエットで体重を落としたい人のアドバイスとして、サイコロステーキ・ベーコン・ソーセージなどの加工肉は避ける事!
何故かと言うと、トランス脂肪酸という体に悪い脂肪だからです。
なので、加工肉以外のお肉を食事に取り入れましょう。
個人的に感じたのが、肉中心の食生活になり、極力糖質を含まない味付けをと考えると食事にバリエーションがなくなることです。
さらに、良質な脂肪である、エクストラバージンオイル(ココナッツ・オリーブ)などを摂取する必要があるため、かなり食費が高くなります。
確かに短期間だけならケトジェニックダイエットをやれば瘦せられるでしょう。
金銭面に余裕があり、食事にこだわりがないという人なら、ケトジェニックダイエットは確実に痩せられるのでおすすめです。
▼一緒に見たい関連記事▼